
ポスグラビザについて
Post Graduation Work Permit (PGWP)はカナダのオープン就労ビザのひとつです。
日本人留学生の間では、通称「ポスグラビザ」と呼ばれています。
ポスグラビザは、条件を満たしたポストセカンダリー(高校卒業以降)のプログラム(学科)を卒業した留学生に与えられます。
ポスグラビザはオープン就労ビザなので、どんな雇用主のもとでも、好きなだけの時間、カナダのどこででも働くことができます。
この記事では、ポスグラビザの仕組みと申請方法をわかりやすく解説します。
ポスグラビザってなに?
ポスグラビザの制度は、条件を満たしたポストセカンダリーのプログラムを卒業した留学生が、カナダ永住権取得に必要な就労経験を得られるようにすることを目的としてつくられました。
ポスグラビザを取得して、条件を満たしたジョブオファーのもとで1年間働けば、エクスプレスエントリーのカナディアン・エクスペリエンス・クラスの申請条件が満たせます。
ポスグラビザの有効期間は?
ポスグラビザの有効期間は、卒業したプログラムの長さによって異なり、8か月から最長3年間です。
プログラムの長さが8か月から2年の間なら、ポスグラビザの有効期間はプログラムの長さと同じになります。
もしプログラムの長さが2年以上なら、3年間のポスグラビザが認められます。
(最終的なビザの有効期間の判断はカナダ移民局が行います。)
オンライン授業はポスグラの対象にならないかも?
コロナウイルスの流行に対応するための一時的措置で、カナダ国外からオンライン受講した期間が最大100%ポスグラの有効期間に算定されていました。
しかし、この暫定措置は2022年8月31日で打ち切りになってしまいました。
現在、ポスグラビザを申請するためには、プログラムの50%以上をカナダ国内の対面授業で履修しなければいけません。
しかも、オンラインで受講した期間は、ポスグラビザの有効期間に算入されませんのでご注意ください。
ポスグラビザが取れるのは一生に一度だけ
ポスグラビザは、一生に一度だけしか取れません。
ですので、「フルタイムで働き始める前に別の学校に通いたい」、「卒業したプログラムが3年間のポスグラビザの条件に足りない」などという時は、ポスグラビザの申請を見送った方がいいこともあります。
ポスグラビザを申請するタイミングは、慎重に、戦略的に決めましょう。
ポスグラビザは、カナダに移民するための強力なツールなので、最高のタイミングで使って、最大限に活用するようにしましょう。
誰がポスグラビザを申請できるの?
ポスグラビザを申請するためには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
修了したプログラムの必要条件
修了するプログラムは、パブリックのカレッジ・大学か、バチェラー(学士)以上の学位(修士、博士など)を授与することを認められた一部の私立大学のプログラムである必要があります。
ざっくり言えば、バチェラー以上の学位が取れるプログラムを卒業するのであれば、カナダのどのポストセカンダリーの学校を卒業しても大丈夫です。
もらえる学位がサーティフィケート(Certificate)、ディプロマ(Diploma)の場合は、ポスグラビザを取るにはパブリックのカレッジ・大学でなければいけません。
入学を検討しているカレッジ、大学がポスグラビザの対象かどうかは、DLI (Designated Learning Institutes)のウェブサイトで確認できます。
フルタイムで学校に通うこと
対象のプログラムに通う全ての学期で、フルタイム学生の条件を満たす必要があります。
一般的には、フルタイム学生の条件を満たすには、毎学期最低9単位の授業を履修する必要があります。
「真面目に学校に通わない学生には、ポスグラビザはあげられないよ」というカナダ移民局の意思です。
厳しいですが、当たり前ですよね。
卒業から180日以内に申請すること
プログラムの卒業から180日以内にポスグラビザの申請をする必要があります。
プログラムを卒業した日とは、「卒業レターを受け取った日」、「最終成績表を受け取った日」、「卒業証書を受け取った日」のいずれか早い日を指します。
ポスグラビザの申請方法
申請はカナダ国内からでも国外からでも提出できます。
カナダ国内から申請する場合は、申請する時点で学生ビザの有効期限が残っているか、ビジタービザなど他の短期滞在ステータスを持っている必要があります。
ポスグラビザ申請の必要書類
以下の書類のうち、最低ひとつが申請に必要です
- 学校の公式な卒業レター
- 最重成績表
- 卒業証書
卒業証書は学年末(通常6月)でないと発行されないことが多いので、通常、ポスグラビザの申請は卒業レターと最終成績表を添付して提出します。
申請結果を待っている間、働けちゃうんです!
他の種類の就労ビザと違って、ポスグラビザの場合は、申請を提出した直後から、フルタイムで合法的に働けるんです。
申請は学生ビザが有効であるうちに提出する必要がありますので、注意してくださいね。
申請受付の確認レター
申請を提出すると、オンラインアカウントに自動生成の確認レターが送られてきます。
このレターが、カナダ国内で合法的に最大120日間働けることの証明になります。
なお、この申請結果を待っている間の就労は、永住権申請の際の就労経験に算入することができます。
ですので、プログラムを卒業する時点で永住権申請の条件を満たしたジョブオファーを確保しておくことがとても重要なのです。
なぜポスグラビザがカナダ移民への強力なツールなのか?
ポスグラビザがあれば、どの雇用主のもとでも働くことができ、目標とする移民プログラムの条件を満たす就労経験を積むことができます。
ジョブオファーのスキルレベルが、が選んだ移民プログラムの条件を満たしていれば、カナダ永住権を申請することができます。
ほとんどの場合、有効なジョブオファーとして認められる条件は、フルタイム(週30時間以上)、無期限(パーマネント)、スキルレベルTEER3以上です。
ポスグラビザは戦略的に取得しましょう
既に述べたように、ポスグラビザは一生に一度だけしか取れません。なので取得の際には戦略的になる必要があります。
理想的なのは、ポストセカンダリーのプログラムを選ぶ時点で、どの移民プログラムを使うのか決めておくことです。
とは言っても、カナダには100を超える種類の移民プログラムがあって、どのプログラムが最適なのかはそれぞれの状況(年齢、職歴、学歴など)によって異なります。
そんな時こそ、専門家に頼ってください。
カナダシャウズ留学移民センターは、学校とプログラム選びから、最終的にどの移民プログラムを使うかまで、ワンストップでお手伝いします!
まとめ
ポスグラビザはカナダ移民に必要な就労経験を積むための強力なツールです。
カナダは自国の教育システムに誇りを持っています。
そしてその教育システムを卒業した優秀な留学生が、カナダ経済と社会を発展させてくれることを期待しています。
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