
ファミリークラス・スポンサーシップ ~配偶者や子どもがカナダ移民できます!~
カナダ政府は、家族全員がカナダ国内で暮らすことを応援しています。
カナダ政府が2022年11月に発表した、2023~2025年のImmigration Levels Planでは、カナダはこの計画の3年間に毎年およそ8万人の移民を配偶者、パートナー、子どもとして受け入れることを目指しています。
もしあなたがカナダ人またはカナダ移民と結婚していたら、あなたの配偶者はあなたのスポンサーになってカナダに移民させることができます。
もしあなたがカナダ人またはカナダ移民だったなら、あなたが配偶者や子どものスポンサーになってカナダに移民させることができます。
この記事では、ファミリークラス・スポンサーシップの仕組みと申請方法について、わかりやすく解説します。
ファミリークラス・スポンサーシップの仕組み
離れて暮らしていた家族がカナダで再び一緒に暮らせるようにすることに、カナダ政府は真剣に取り組んでいます。
そのため、ファミリークラス・スポンサーシップの制度を設けて、カナダ人やカナダ移民が配偶者や子どもをカナダに移民させることができるようにしています。
あなたがカナダ人またはカナダ移民なら、配偶者や子どもをカナダ移民させることができるかも知れません。
申請手続きは難しくはありませんが、注意が必要です。
カナダ移民局は申請された婚姻関係や親子関係が、永住権を目的にした偽装結婚、偽装養子縁組みであることをまず疑うからです。
その疑念を根拠資料で払しょくし、カナダ移民局を説得することが必要です。
あなたの家族との関係(婚姻関係や親子関係)が本物であるとカナダ移民局に納得してもらうことができれば、申請は承認されます。
カナダシャウズ留学移民センターは、最初の無料相談から申請の承認まで、ステップバイステップでカナダ移民をお手伝いします。
まずは無料相談をご利用ください。
誰が申請できるの?
申請者(カナダ永住権を取得したい人)とスポンサーの両方が申請条件を満たす必要があります。
申請は申請者とスポンサーの連名で行いますが、申請の名義人(Principal Applicantといいます)は申請者になります。
配偶者とその子どもを同時にスポンサーする場合は、配偶者がPrincipal Applicantになります。
申請者の申請条件
スポンサーとの関係の形態によって、申請に必要な条件は異なります。
配偶者(結婚)の場合
申請者とスポンサーが婚姻関係にある(結婚している)場合、申請者は以下の条件を満たしている必要があります。
- スポンサーと合法的に結婚している
- 18歳以上である
外国の様式で合法的に行われた婚姻もカナダのものと同様に認められます。
日本を含むいくつかの国では、18歳未満でも合法的に結婚することができますが、カナダ移民を申請するには申請者が18歳になるまで待たなければいけません。
コモンロー(事実婚)の場合
申請者がスポンサーのコモンロー・パートナーである場合、申請者は以下の条件を満たしている必要があります。
- スポンサーと合法的に結婚していない
- 18歳以上である
- 12か月以上継続して同居している
12か月継続して同居しているというのは、365日ずっと一緒に住んでいなければいけないというわけではありません。
一時的なものであれば、少しの間別々に住んでいても大丈夫です。
(年末や夏休みなどに、申請者とスポンサーの一方が帰省するような場合が当てはまります)
コモンローの場合、婚姻を証明する書類(日本の場合は戸籍謄本)がないので、コモンロー関係が真実であることを、書類を用いて証明しなければいけません。
書類については、この記事の後の方の、申請書類のところで詳しく説明します。
子ども(扶養児童)の場合
以下の場合、子どもは扶養児童(dependent child)であると認められます。
- 22歳未満である
- 婚姻またはコモンロー関係にない
22歳以上の子どもが扶養児童として認められる例外もあります。詳しくはカナダシャウズ留学移民センターにお問い合わせください。
スポンサーの申請条件
申請条件を満たすため、スポンサーには次のことが求められます。
- 18歳以上である
- カナダ人、またはカナダ移民である
- 身体障害以外の理由でsocial assistance(カナダの州が提供する生活保護)を受けていない
- スポンサーする家族全員に対して、生活の世話をする能力がある
スポンサーがカナダ人の場合、カナダ国外に居住した状態で申請ができます。この場合、申請者が永住権取得後に申請者と一緒にカナダ国内に住む計画を提出することが求められます。
スポンサーがカナダ移民の場合は、スポンサーがカナダ国外にいる間は申請ができません。
アンダーテイキング
上に挙げた中の最後の一項目は、スポンサーする家族全員に対して経済的に責任を負うことを、スポンサーがカナダ移民局と「約束」することです。
この約束は「アンダーテイキング(undertaking)」と呼ばれます。
アンダーテイキングで責任を負う期間は、スポンサーされる家族の年齢と、スポンサーとの関係によって異なります。
スポンサーされる家族 | アンダーテイキングの期間 |
配偶者またはコモンロー・パートナー | 3年 |
22歳未満の扶養児童 | 10年または25歳になるまでの、いずれか早い方 |
22歳以上の扶養児童 | 3年 |
スポンサーの経済的な義務は、以下の場合においても継続します:
- スポンサーされた家族との関係が変化した場合(離婚、別居など)
- スポンサーされた家族がカナダ市民権を取得した場合
- スポンサーの経済状況が悪化した場合(失業や借金など)
アンダーテイキングの期間中、スポンサーは以下のことをしなければいけません。
- スポンサーされた家族の身の回りの世話
- スポンサーされた家族がsocial assistanceを受給した場合、その金額を返金する
スポンサーシップアグリーメント
スポンサーされる家族もまた、上記のアンダーテイキング期間中、一定の責任を負うことに同意する必要があります。
この同意を「スポンサーシップアグリーメント(sponsorship agreement)」といいます。
スポンサーシップアグリーメントで、スポンサーされる家族は、以下の内容に同意することが求められます。
- 自分自身の生活が成り立つよう、できる限りの努力をすること
申請を提出する際に、スポンサーと18歳以上の申請者はアンダーテイキングとスポンサーシップアグリーメントに署名することが求められます。
スポンサーになれない人
以下の場合、配偶者やコモンローパートナーのスポンサーになることができません。
- スポンサー自身が過去5年以内に、別の配偶者またはコモンローパートナーからスポンサーされてカナダ移民した場合
- 別の配偶者またはコモンローパートナーをスポンサーして、そのアンダーテイキング期間内である場合
申請方法
ファミリークラス・スポンサーシップの申請は、オンラインで提出します。
配偶者またはコモンローパートナーの申請には、以下の2つのカテゴリーがあります。
- カナダ国内申請
- カナダ国外申請
2つのカテゴリーの違いは、就労ビザの申請が同時にできるかどうかです。
申請者(スポンサーされる配偶者またはコモンローパートナー)がカナダにスポンサーと一緒に住んでいたら、オープン就労ビザを申請できます。
過去には、カナダ国外申請の方が早く永住権が取れると言われていたことがありました。
しかし、2023年2月現在では、2つの申請カテゴリーの標準処理時間はほとんど同じです。
また、次のような質問をされることがたまにあります。
「カナダ国内申請のファミリークラス・スポンサーシップの審査を待ってる間、カナダ国外に出てはいけないんですか?」
心配無用です。
何らかの短期滞在ステータス(学生、ワーカー、またはビジター)を維持している限り、何の問題もなくカナダ出入国ができます。
必要書類
申請は申請者(カナダ永住権取得を希望する家族)の名義で行われますが、申請者とスポンサーの両方が審査されます。
必要書類は以下の3つに分けられます。
- スポンサーの適格性を証明する書類
- 申請者の適格性を証明する書類
- 夫婦関係が真実のものであると証明する書類
スポンサーの適格性を証明する書類
- カナダのパスポートまたはPRカード
- 申請者との間に生まれた子どもの証明(該当する場合)
- 過去の婚姻関係についての証明(該当する場合)
- 収入の証明
スポンサーに過去の婚姻関係があった場合、離婚証明書や死亡証明書など、過去の婚姻関係が終わっていることの証明を提出します。
申請者の適格性を証明する書類
- パスポート
- カナダの短期滞在ステータスの証明(カナダに居住中の場合)
- 出生証明(日本の場合は戸籍謄本)
- 過去の婚姻関係についての証明(該当する場合)
- 無犯罪証明書
- 国ごとに求められる書類(日本の場合は戸籍謄本)
無犯罪証明書は、居住国の他、18歳以降に6か月以上滞在したことのある国全てのものが必要です。
夫婦関係が真実のものであると証明する書類
- 共同名義の住居の権利書または賃貸契約書
- 共同名義の銀行口座の証明
- 同居している住所に宛てられた政府発行の手紙の写し
- 夫婦関係を証明する写真(20枚まで)
- その他、夫婦関係を証明する書類
上のリストの最後の2項目について、詳しく説明します。
夫婦関係を証明する写真
夫婦関係を証明する写真は、結婚式や新婚旅行、双方の家族との集まりなど、二人にとって大事なイベントの写真を提出します。
その際、一つのイベントに集中するのではなく、長期間、たくさんのイベントを網羅するよう、写真を選択しましょう。
写真には、撮影日時、場所、なぜ二人の関係にとって重要なのかの説明を添えます。
その他、夫婦関係を証明する書類
その他の書類の例は、片方が受取人となっている生命保険の証書、スポンサーが申請者の学費、旅費などを支払った証明、親族や友人による二人の関係を証明する手紙、などが挙げられます。
ファミリークラス・スポンサーシップの審査
ファミリークラスの審査プロセスを以下の表にまとめました。
申請からの時間は大体の目安です。様々な事情により、審査時間がここに挙げた時間より長くなることも短くなることもあります。
申請時間の目安 | ||
申請からの期間 | カナダ国内申請 | カナダ国外申請 |
スタート! | 申請提出 | |
4か月後 | オープン就労ビザ承認 | |
5か月後 | 申請受付の通知と申請番号 (application number)の付与 | |
6か月後 | スポンサーの適格性の審査通過 | |
10か月後 | 健康診断受診の指示 | |
12か月後 | ランディング インタビューの指示(スポンサーと申請者は同時にインタビューに出席する必要あり) | COPR (Confirmation of Permanent Residence)発行 |
ランディング(空港または国境でCOPRを係官に見せて面接を受けること) | ||
PRカード取得!! |
申請を個人のオンラインアカウントにリンク!
申請から5か月程度で、申請番号がもらえます。このタイミングで、申請を個人のオンラインアカウントにリンクすることができます。
これをすることで、申請者は申請がどの段階にあるのかをオンラインで確認できる他、カナダ移民局からの通知をより確実に受け取ることができます。
まとめ
ファミリークラス・スポンサーシップは、とても確実な移民申請カテゴリーです。
申請する家族との関係が真実であると、カナダ移民局を説得できれば、申請は承認されます。
とは言っても、申請に添付する書類は慎重に選ばなければなりません。
カナダシャウズ留学移民センターにお任せください!
私たちは、家族全員がカナダ移民としてカナダで暮らせるようにお手伝いをします!